ママのお仕事の円卓 平成22年5月24日開催記録
御結び
主婦は子育てが終わってからが次ステップになることは今でも変わっていないが、最近この子育ての期間がどんどん短くなっているね。人間の成長なんて、ハード的には少し進化したかなとは感じるが、ソフト的には返って退化しているんじゃないのかな。というよりは大人の身勝手で神の領域を侵して成長のハードルを下げているようだ。少なくとも一年近くはママのおっぱいを飲み、よちよち歩き出し、片言を覚え始める。そこから初めて子供の成長を見守る本格的な子育ての時期に入るのだが、そこで終止符を打って仕事に復帰したり、新たにパートに出たりと社会貢献を優先させ毎朝慌しく玄関から飛び出してゆく。
ママ結び
ちょっと待ってくださいよ。それじゃ世の中のママたちがまるで育児放棄をしているみたじゃないですか。
お結び
そう来るとは思ったが。誤解のないようにしてくださいよ。世の中男女平等、雇用機会均等、セクシャルハラスメントとママたち女性には人間としての権利が守られていることばかりに見える。しかしほんの数十年前までは「三食昼寝つき」「永久就職」なんて言葉がまかり通っていた時代だった。これは確かに女性軽視の風潮だが、一部の女性を除いて殆どのママ達がそれに甘んじて疑問すらもっていなかった。いい時代だったのか、そうでなかったのかは別にして、ママというからには子育て軽視するわけには行かないだろう。
パパ結び
その話になると私の立場が微妙になってきますね。共稼ぎ状態じゃないとマイホームのローンは到底終えないし、それどころかこの経済状況では自分の仕事の確保も危ぶまれるのです
ママ結び
理性的に考えればパパの給料だけでローンを組むのが大変なのを解った上で、子供が小さいうちにマイホームを手に入れたのですから。ここは二人で協力して乗り切れるならと思うんですよね。
パパ結び
そうですよね。それに新しいお家で暮らしている家族みんなの幸せそうな顔に勇気付けられるんですよ。張り合ってものですかね。
ママ結び
普段子供たちと接する時間が少ないことは否定できないけど、それをしっかりと理解した上での子供たちとの付き合い方を工夫しているんです。長い時間べったりと一緒にいることが必ずいい子育てだとは思いませんね。
お結び
それはそうだ。問題はそのことを十分理解したママが自負する百点満点の付き合いを、子供たちは何歳から受け止められるんだろうね。個人差は在るにしても産まれて直ぐからでないことは確かだね。
パパ結び
スキンシップを重要視することは子育てをする上では大切なことなんですよね。小学生なら「ただいま? !」「おかえり」「こら、ランドセルは投げないの」「宿題は?」と言う、昭和の映画のようには行かないけれど、毎日のこの短い会話が大切なんですね。
お結び
家に帰ってきてお母さんが居て、短い会話のなかで時間を共有している。そう言う安心感が子供たちの外に目を向ける力になるのではないですかね。
ママ結び
わずかな時間でも中身の濃いコミュニケーションが取れる工夫があっても良いかもね。仕事と子育てを天秤にかけるような難しいことではなくて、本能的には親は子育て最優先は変わっていないのですから。
お結び
小学校の間はそれが子供には一番大切なんだと思いますがね。情緒、躾などの基本はこの時期ですべて決まってしまうといっても過言ではない。百パーセントではないが、先で膨大な負担を背負って苦労するよりは、この短い時間にいい子育てを意識したほうが親子とも未来が明るいと思えるね。